夫の海外赴任でベトナムに帯同予定の方!ベトナムで長期のお仕事に就く方!
渡航前に予防接種を検討されている方も多いのでは?
予防接種のスケジュールは早めに組んで接種開始することをお勧めします。種類によっては間隔をあけて数回打つ必要があるものもあります。
予防接種までのざっくりとした流れは…
ステップ1:予防接種項目のチェック(ベトナム渡航)
ステップ2:自身のワクチン接種歴のチェック
ステップ3:病院予約
ステップ4:予防接種スケジュール確定
ステップ5:接種開始(種類によっては渡航前に完了しない可能性もあります)
異国の地で予防接種を行うより、日本の医療機関で行った方が気持ち的に安心ですよね!
私の体験をもとに詳しくまとめましたので、参考になれば幸いです。
ステップ1:予防接種項目のチェック(ベトナム渡航)
ベトナム赴任者に必要な予防接種
【成人の場合】
強く勧めるもの | A型肝炎、B型肝炎、破傷風(追加接種) |
望ましいもの | 日本脳炎、季節性インフルエンザ、麻疹、風疹 |
生活環境により考慮 | 狂犬病、腸チフス |
こちらは、外務省ホームページより>世界の医療事情>ベトナムの情報を表にまとめたものです。
同じベトナムでも、渡航地域や会社の方針、病院・クリニックの方針によって推奨する予防接種項目に違いがあるかと思いますので、必ず接種前に確認していただき、接種はご自身のご判断でお願いいたします。
※お子さんがいらっしゃる方は、小児の場合についても上記外務省のホームページに記載がありますので参考にしてみてくださいね。
予防接種項目(推奨理由)
A型肝炎
A型肝炎ウイルスに汚染された水や食べ物(魚介類、野菜など)を食べることにより感染します。ベトナムは感染リスクの高い国と言われているので、A型肝炎の予防接種が勧められています。
こちらからも詳細確認できます→「海外渡航のためのワクチン(予防接種)|厚生労働省検疫所FORTHホームページより」
B型肝炎
患者さんとの性行為や、B型肝炎ウイルスに汚染された不衛生な医療器具の使用により感染します。ベトナムでは感染者が多く、感染リスクの高い地域ですので、接種が勧められています。
“保健省によれば、ベトナムでは慢性B型肝炎患者が約780万人、慢性C型肝炎患者が約100万人と言われています。”とのこと。「外務省ホームページより>世界の医療事情>ベトナム引用」
破傷風(追加接種)
土壌の破傷風菌が傷口から入ることにより感染する病気です。感染して発病してしまうと全身の痙攣や筋肉の収縮が起こり、致死率も高いです。日本では、子供の頃にワクチンを打った方が多いかと思いますが、ワクチンの効果は10年程で低下する為、追加の予防接種を受けることが勧められています。
こちらからも詳細確認できます→「海外渡航のためのワクチン(予防接種)|厚生労働省検疫所FORTHホームページより」
日本脳炎
神経系の障害を引き起こす脳炎です。ウィルスを持った蚊(豚やイノシシなど宿主を吸血した蚊)に刺されることで人間に感染します。ベトナムでは農村部で感染が多くみられ、重症化すると、後遺症が残ったり、死んでしまう可能性もあるため、予防接種を受けておくことが勧められています。
こちらからも詳細確認できます→「海外渡航のためのワクチン(予防接種)|厚生労働省検疫所FORTHホームページより」
季節性インフルエンザ
日本同様に、発症を抑え、重症化させないよう、予防接種が勧められています。日本では冬季に流行するイメージですが、ベトナムのホーチミン(南部)では年間を通して感染の危険があります。ハノイ(北部)では冬期と夏期に流行がみられます。
麻疹・風疹
どちらも感染力が強く、成人でも免疫がない、または低下していると容易に感染し重篤化します。麻疹・風疹にかかった(検査で診断された)ことがない人、予防接種を2回接種していない人、接種歴が不明な人は、予防接種の検討が呼びかけられています。
こちらからも詳細確認できます→「感染症広域情報:海外における麻しん(はしか)・風しんに関する注意喚起|在ベトナム日本大使館ホームページより」
狂犬病
狂犬病ウイルスを持っているイヌ・ネコなどの動物に咬まれたり、なめられたりすることで感染します。狂犬病はベトナム全土で確認されているそうです。動物と接する機会が多い場合や、病院受診がすぐにできない環境で暮らす場合には、ワクチン接種を受けておくことが勧められます。
発症したらほぼ100%死亡する病気なので、ベトナムでは街中の犬や猫も触らないようにしましょうね。。
渡航前の狂犬病のワクチン接種は、複数回行うことが推奨されています。万が一渡航先で咬まれた場合にも、追加接種が必要となります。詳細は「狂犬病に関するQ&Aについて|厚生労働省ホームページ」をご確認ください。
腸チフス
サルモネラ菌の一種であるチフス菌に汚染された水や食べ物を食べることにより感染します。日本より衛生水準の高くない国へ渡航する際は、接種が勧められています。
こちらからも詳細確認できます→「2018年02月23日更新 腸チフス Q&A-WHO|厚生労働省検疫所FORTHホームページより」
ステップ2:ワクチン接種歴をチェック(母子健康手帳)
まず始めに、どのワクチンを何回接種すべきか?は、過去の接種歴により変わります。元々、ワクチン接種済みで抗体(簡単に言うと、体を守る働きをする免疫物質)があれば、接種する必要がないワクチンもあるからです。なので、渡航の予防接種のためにクリニック・病院を訪問した際には、必ず確認されます!
自分が何の予防接種を受けているか調べるためには、母子健康手帳を確認するのが手っ取り早いです。(親に聞いてみると、おそらく保管しておいてくれていると思います。)母子健康手帳には、ワクチンの「実施年月日」「Lot.No」「摂取量」「接種した病院の印」がきちんと記録に残っています。
また、子供のころに風疹や麻疹(はしか)に感染したことがあるかどうか?確認しておくと、クリニックで問診を受ける際に、スムーズかと思います。
ステップ3:病院の予約
インターネットで「海外渡航 予防接種 病院」などのワード検索をするとヒットするので、お近くの病院やクリニックで予約してくださいね。自分の実施したい予防接種項目があるかも要チェックです。
厚生労働省検疫所FORTHホームページに、予防接種実施機関をデータベース検索できるページがありますので、そちらも活用してみてくださいね。(予防接種実施機関の探し方|厚生労働省検疫所FORTHホームページより)
私は東京に住んでいましたので、居住区から近い東京のクリニックを予約しました。
ちなみに、渡航までに日数がなく、ベトナムに着いてからの予防接種を検討されている方。「外務省のホームページより>世界の医療事情 >ベトナム>8. 病気になった場合(医療機関等)」にハノイ、ホーチミン、フエ・ダナンの医療機関がまとめられているので、ご確認ください。
ステップ4:予防接種スケジュール確定
病院・クリニックで、問診時に「どの予防接種を打つか」と「接種スケジュール」を打ち合わせします。
ワクチンの種類によっては、間隔をあけて3回打つなど様々なので、お仕事をされている方ですと、なかなか予定が立てづらかったりするかもしれません。が、タイミングを逃すと「打ち直し」なんてことにもなり兼ねません。ご自身の直近1か月くらいのお仕事スケジュール等も、事前に確認しておくとよいかと思います。
問診で聞かれたこと(覚えている範囲ですが、参考までに。)
- 渡航にあたって、会社などから予防接種すべき項目の指定があるか?
- 直近で、コロナワクチンの接種予定はあるか?(コロナワクチンを打っている場合、2週間以上あけてからでなければ渡航用ワクチンが打てないそうです。)
- 希望の予防接種項目はあるか?
- 過去のワクチン接種歴は?過去に風疹・麻疹にかかったことはあるか?
- ワクチンを打って具合が悪くなったことはあるか?
等々。
とても丁寧に問診してくださいました。聞きたい事も質問すると丁寧に教えてくださいましたよ。
私の場合、1か月間で、ある程度の予防接種を終えることができました。ただ、半年後・1年後のスケジュールもあるので、残りはベトナムに到着してから現地の病院で接種を行なうことになります。
私のスケジュールと接種ワクチンは以下の通り。回数の1~3までは日本で予防接種完了済みです。4・5はベトナムで予防接種予定です。
ベトナム渡航後の予防接種についてはこちらにまとめています
ステップ5:接種開始
スケジュールが決まっているので、予約日にクリニックを訪問して予防接種を行います。
海外渡航のための予防接種は、保険適用外です。自費になり、費用も高額のため、支払い時にカード利用できない場合は現金を多めに持っていく必要があります。
※勤め先が金額負担してくれる場合も、立て替えが必要かと思いますので、ある程度のお金は準備しておくようにしてくださいね!
私の場合、日本で受けた予防接種(計3回のスケジュール)の合計金額は約15万円ほど。1回の支払いで4~6万円程度の支払いが発生。ちなみに、カードで支払いOKのクリニックでした。
私が予防接種を受けたクリニックでは、接種完了後にWHO推奨のワクチン接種証明書(通称:イエローカード)をもらうことができました。ワクチンの「実施年月日」「Lot.No」「接種した病院の印」「次回の予定」などが英語で記入されています。
渡航後にまだ接種スケジュールが残っていますので、ベトナムでの予防接種はこちらを活用予定です。クリニックによってはもらえない可能性もあるため、必ず確認してくださいね。
さいごに
渡航前の予防接種は義務ではないので、接種するかしないかは個人の判断になると思います。体質的に接種するのが好ましくない方もいらっしゃいますし、ご自身でよくご検討してくださいね。私もたくさんの種類を短期間で同時接種することについて、かなり悩みましたので。
そして、病気やワクチンのことについてもっと詳しく知りたい方、ぜひお医者さんや専門家に相談してみてくださいね!
私も専門家ではないので、問診でお医者さんと話して、知ったこと・安心したことがたくさんあったよ!
検討の上、予防接種したいと考えている方は、なるべく早くスケジュール調整して、お医者様と相談し接種を開始していただくほうが、スムーズに渡航できるかと思います。
外部リンクを多用しての記事でしたが、少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。